随分昔の事であるが、柴犬を飼っていた。よく、一緒に昼寝をしたものである。 居間で、寝転がる。ちょっと離れた所に奴も寝そべっている。お互いにチラチラと目を合わせる。 「お前、もう寝たか?」 「いや、まだだよ」 「もう寝た?」 「まだ」 そんな風に…
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