kotsulisのレース編み blog

チクチクレース編みの日々。

ジョン・エバレット・ミレー 『オフィーリア』



f:id:kotsulis:20171025023736j:image

(画像/ウィキペディア)

オフィーリアは、ウィリアム・シェイクスピアの『ハムレット』の登場人物である。

この作品の魅力は、繊細な筆遣いで描かれた背景の自然の草木の豊かな描写と、戯曲のワンシーンを詩的にとらえた情景描写に有ると思う。色彩のバランスも美しい。

 川に沈んで行くオフィーリアの死に行く表情と、生き生きとしてみずみずしい自然との対比がこの絵を印象付けている。冷たそうな暗い水の表現も素晴らしい。

 この作品が初めてロイヤル・アカデミーに展示された時は余り良い評価を受けなかった様だが、この様な繊細な叙情性は、日本人に受けが良い様に思う。

精神を高揚させてくれるタイプではなく、静かに染み入るような作品である。