kotsulisのレース編み blog

チクチクレース編みの日々。

マルク・シャガール 『エッフェル塔の新郎新婦』


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エコール・ド・パリの中心的人物で、ロシア系ユダヤ人の土着文化と前衛芸術を融合させたと言われるシャガール

まるで夢の中の光景かの様なあやふやな輪郭とカラフルな色彩が特徴的である。

エッフェル塔の新郎新婦』を描いた時、シャガールの周囲は不穏な空気に満ちていた。ナチスによって、シャガールの絵は退廃芸術の烙印を押されていたし、ユダヤ人迫害もあった。しかしこの絵は、そんな暗さを感じさせない。

エッフェル塔の見えるパリを背景に、幸せそうな新郎新婦がユーモラスな鶏の背に乗っている。鶏は繁栄と生殖のシンボルである。腹の中にバイオリンを持った天使が描かれている。このカップルから産まれる未来の子供ーアーティストになるのか?ーかも知れない。