(画像/ウィキペディア)
ボッティチェリの師。多くの女性と浮き名を流したと言われるリッピ。修道女と駆け落ちしたりと、奔放な女性遍歴だったようだ。
そのせいかどうか知らないが、この聖母は、聖母にしては可憐で、かつ艶かしい。首筋に掛かったベールや、ベルベット風の服の質感も、女性の色気を引き立てている。
そんな、ちょっと「外れた」聖母といたずらっぽい眼差しを投げかける天使の組み合わせがユーモラスである。まるで、
「うん、うちの聖母はちょっと現代風なんだけど、まあそれがいいでしょう?」
と言っているかのようである。