なぜ山道を歩くのか
私の趣味はウォーキングである。子供の頃から体が弱かった割には、歩くのは好きだった。学校の遠足などは、張り切って歩いたものである。
大人になり、余り歩く機会が無くなって、体がなまり、これはいかん、と再び歩き始めたのである。
はじめの頃は、人通りの多い街や街道を歩いていた。この時の意識としては、ウォーキングすなわち運動、というものだった。
だが、歩いても疲労感が増すばかりで、余り快適とはいかなかったのである。運動しているのだから、体に良いはずなのに、何故にこうも怠いのか?
そのうち、緑の多い所を歩きたくなりーとはいっても本格的な山には行けないがー春日山やら、五智公園やらを歩く事にしたのである。
山道を歩いていると、自然と周囲の風景に目が行くようになり、ウォーキングも、運動という感覚から、散策という感覚に切り替わった。木々や草ぐさを見ながら歩いていると、心も穏やかになり、空気が綺麗なこともあって、胸が楽になるのである。
自然の中を歩いていると、他に何も要らない、という幸せな気持ちになれる。そんな訳で、明日も歩くのだ!