インヴェガ錠
朝起きていつものように精神科で処方された『インヴェガ錠』を飲む。これは主成分がパリペリドンという物質で、中枢神経に作用するドーパミンやセロトニンの調節をし、不安や緊張を緩和するという薬である。副作用は、食欲が増して体重が増加する位で、余り無い。
これを飲まないとどういう事が起きるのかと言えば、まず頭がボーッとしはじめ、時間の感覚が無くなって来るのである。もしくは、過剰に行動意欲が増して、がむしゃらに何かをしたくなったりする。
かくも人間とは、脳内物質に左右されているのだ。この事実は私を打ちのめした。自分が、化学物質の作用によって如何にでも操られるただの肉の塊に過ぎない、と言われているようで、何とも惨めな気分を味わったのである。
だが、人並みに健全な毎日を送るには必要な薬だ。副作用も先に述べた通り殆ど無いので、安心して服用してほしい。